Smiley face
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 不登校になったことで健康診断を受けられず、病気のリスクが見逃されてしまう子たちがいる。後々、健康に深刻な影響が及ぶ可能性もあり、不登校経験者やその支援者らが警鐘を鳴らして対策を求めている。

 不登校の子の健康問題を研究する大学院生、三枝(さいくさ)まりさん(29)=北九州市=は、夜中に背中の痛みで目覚めることがある。

 背骨が曲がる中等度の側彎(そくわん)症のためだ。リスクを考えて手術はせず、週数回、整形外科のリハビリに通うが、「その場しのぎ」だという。医者にはこれまで「学校の健康診断で何か言われたでしょ?」「なんで矯正しなかったの?」と何度も聞かれた。学校健診に側彎症のチェック項目があるからだ。

 しかし、三枝さんは小学3年から中学3年まで登校できない日が断続的に続き、その間、健診をほぼ受けていなかった。

 背骨が曲がっている自覚はなく、病気のことも知らなかった。「成長期に(気づいて)コルセットで治療をしていれば、ここまでゆがまなかった」と悔やむ。

 中学のときには、急に歯が痛…

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